らーめんMAIKAGURA＠米子しんまち天満屋催事場特設 ★★ （特製醤油らーめん&塩らーめん）

神奈川淡麗系の祖とも言われ、かつて一世風靡した神奈川県大和市の「中村屋＠高座渋谷」をご存知だろうか？現在は海老名市にて営業を続けているようだが、独特な湯切りスタイル「天空落し」や、ラーメン職人としてのセンスの良さから天才と言われ、メディア引っ張りだこだった中村利栄氏のお店。その中村屋出身の方が、今年２月に東京でオープンさせたのが「ラーメンMAIKAGURA＠千歳船橋」。デパート催事場特設として登場です。店舗では鴨ロースがトッピングされた「贅沢鴨ロースの醤油らーめん」があるが、残念ながら今回の催事場出店では提供なし。しかしローストポークのトッピングされた「特製醤油らーめん」はあったので、それをチョイス。ラーメンを待つ間、客席の隙間から見える、特設キッチンを覗くと、店主らしき方が、右手のテボから、左手のテボに麺を移して、腕を天井にまっすぐに上げ、すとっと手元まで落とすのが見える。やや控えめながら、あの「天空落し」ですね。いやはや１３年ぶりに見ることができた（＾＾
そうこうしてる間に着丼。先ずは スープから、綺麗な淡麗系の醤油味。鶏の香りに、芳醇な香りとキレのある醤油が、スッと入ってくる。「中村屋」は魚介系だったが、こちらは鶏と水、醤油だけのストレート勝負。生醤油でしょうか？やや醤油勝ちなところがあるが、どこまでも淡麗で、クリアー、シンプル、ピュア。兎に角同じ様な言葉しか出てこないです。余分なものをすべて削ぎ落とした潔さ。近年は漫然とラーメンを食べていたことを反省し、ここからは臭覚、味覚、触覚をフル稼働するも。バカ舌には、少々難解なキレの良さ（＾＾； 麺はやや加水低め？のストレート細麺。パツンとした歯切れ、香り良い。スープの持ち上げも良く、心地よい食感の麺。トッピングはローストポーク、基本の肩チャーシュー、超極太メンマ一本、味玉、三つ葉、ネギ。レアなローストポークも、シンプルで肉の旨味のみ？ スープの醤油にやや押され気味？ 基本の肩チャーシューも低温調理でレアぽいですが、肉厚で肉の食感、旨味を活かしながらも、程よい味付けがあり、これは美味い。メンマはコリッとしながらも柔らかさがあり、筍の香りが良い。味玉は程よい固さの黄身で甘みがある。ひとつひとつが素材が研ぎ澄まされた一杯と分かる。ただ事前情報に気負いすぎたか？あまりのシンプルさに、正直なところ肩透かしにあった感もある。
さてここで各日２０食限定の「塩らーめん」を頂こうかと、しばし考える。そして過去の経験的に、「塩らーめん」は当たると判断し連食です。今度は醤油がないだけに、着丼早々に鶏の香りが鼻をくすぐる。「ほほー」と思わず唸る（＾＾　ベーススープは同じ淡麗でクリアー。芳醇な鶏の旨味と香り、それに程よい口当たりの塩味に、カエシに使われたと思われる昆布？のような旨味が追いかけてくる。こちらはシンプルさの中に、ふくよかで奥深い美味さがある。私的に、これは当たりですね。麺は同じやや加水低め？のストレート細麺。食感の良さは、ふくよかなスープとも相性が良い。トッピングはローストポーク、基本の肩チャーシュー、やや太メンマ、ネギ。醤油では、ものたりなく思えたレアなローストポークの旨味が今度はシッカリと感じられる。基本の肉厚肩チャーシューも、肉の食感、旨味が、さらにシッカリとして美味い。噛みしめるように頂く。メンマはやや太いものが２本。旨味はもちろん、さらに香りが強くわかり良いですね。鶏出汁、麺、具材、すべての良さが素直に伝わる美味い一杯です。「中村屋＠高座渋谷」などでも、同じような経験をしたが、私の場合この手のラーメンは、塩との相性が良いようだ（＾＾
ともかく醤油も塩も、取っ掛かりのインパクトはないが、余韻を引くような美味さ？ 不思議と食べてる時より、その後一日残る余韻が楽しかった。催事場特設キッチンで、ベストコンデションだったかは不明だが、地方にいながらこのようなラーメンが頂けたことに感謝。。

特製醤油らーめん ￥１０００
塩らーめん　￥８９０